マイクロビジネスのススメ 丸山修
人口の減少や経済が成熟することで、ビジネスのユニットが小さくなる傾向がある。米国では、小回りの利く小規模な事業や投資を数多く立ち上げて収益を得るモデルを構築している人が多い。学校教育でもお金に対する教育を行っていて、事業を立ち上げたり、投資に関するノウハウの基礎を学びやすい環境にある。ここで事業の立ち上げに何度も成功している人々にはいくつかの特徴がある。複数の事業に取り組んでいることである。こうした人々は、同時進行でいくつものプロジェクトを走らせ、可能性が見えてきたものに対して一気にリソースを投入していく。
プロジェクトがうまく立ち上がる確率はかなり低いので、5-10くらいのプロジェクトを立ち上げて、その中で継続できるものが1つという程度である。なので多くの人は、同じ分野であっても異なるアプローチのプロジェクトを同時進行で進めているという人が多い。
とにかく次々に立ち上げていくエネルギーが必要だし、いちいちクヨクヨしない図太さも必要で、また、ひとつの物事に固執して、そこで立ち止まっているようでは、よほどラッキーな人でない限り成功は難しいと考える。また、私が感じる限りでは、うまく立ち上がる人の特徴として、他のビジネスのマネが上手いという点もあげられる。他社のビジネスを上手に自社に真似ることは悪いことではないし、そこにより良い付加価値をつけて、これまでも上手に事業を運営している人に多く出会ってきた。
インターネットなどのインフラの状況が変化し続けて、事業運営に求められるスキルが変わってきている。
ITのツール、例えばクラウドなどを利用したサービスの充実で、自分の時間を少し犠牲にすれば、大抵の業務が自分でこなせるようになっている。直感的に扱える物が多く、特に大きなスキルも不必要になってきている。例えば経理や税務などのバックオフィス業務も同じである。かなりの部分が自動化され、そにために人を投入する必要もない。
小規模ビジネスを運営する上で、継続するために、従業員を雇わなければならなかったこれまでに比べて、バーチャルなアウトソーシングサービスを提供するサービスやネット・サービスのフル活用で、小規模な事業を複数運営することもこれまで以上にやりやすくなっているはずであり、米国ではこうした形で事業計画を構築していき、複数の小規模なビジネスを運営し、富裕層入りしている人々が多い。今後、日本でもこういった方法で、幾つものマイクロビジネスを運営する人々が増えてくると思う。(丸山修) Kazuyoshi Miwa
Comments
Post a Comment