口座開設の注意点
アメリカ生活を始めるときに、まずはやっておきたいことに銀行口座の開設があります。アメリカでは日本と違い、現金ではなく銀行のATMカードと個人用小切手が、家賃や公共料金などの支払いに必要だからです。
まず、銀行でチェッキングアカウントを開きます。チェッキングアカウントとは、給与振込や支払い、引き落としなどに使用する口座のこと。利子は付かないか、発生しても少額。最低預金額を下回ると、手数料がかかる場合があります。口座開設には、州発行の身分証明書(運転免許証、IDカード)やSocial Security Number の提示が必要ですが、パスポートだけで口座を開ける銀行もあります。
チェッキングアカウントを開設すると、ATMカードとチェックブックが届きます。チェックは、初めの10枚程度は無料でもらえ、その後は150枚につき7~10ドル程度で購入します。現金と同様に使えますが、口座残高を超えて使用しないようにしましょう。特にチェックは、不渡りになると手数料がかかります。また、何度も不渡りチェックを発行しているとクレジットヒストリーに悪影響を与え、ローンを組んだり、クレジットカードを取得したりする際に支障が出ることもあるので注意しましょう。なお、「オーバードラフト・プロテクション」と呼ばれるシステムを持つ銀行もあり、不渡りの際に一定額までなら銀行が貸し越してくれます。利息は付きますが、すぐに返済すれば不渡りの手数料より安く済みます。
ATMカードには、多くの場合デビットカード(Debit Card)の機能が付いてきます。支払い時にすぐに銀行口座から引き落としされる仕組みです。またクレジットカード機能も付いていますが、デビットカードではクレジットヒストリーは構築されません。預け入れは、日本と同様、現金やチェックをATMまたは窓口に持って行きます。多くの銀行では、1日に引き出せる金額の上限が300~500ドルなどと制限があります。
セービングアカウントは、入出金が自由にでき、チェッキングアカウントより高い利子が付きます。最低預金額の有無は、口座開設の際に確認が必要です。その他には、日本の定期預金にあたる口座としてCDと呼ばれるサーティフィケート・オブ・デポジット(Certificate of Deposit)や、MMAと呼ばれるマネー・マーケット・アカウント(Money
Market Account)などがあります。最低預金額、利子、預け入れ期間は銀行により異なります。
テレフォンバンキングでは、残高照会、チェックの支払い状況の確認、最新の金利情報、ATMカード紛失時の届け出などができます。
オンラインバンキングはパソコンからだけでなく、スマートフォンからも口座の明細やチェックの入金などができます。なお、アメリカの銀行には通帳はなく、代わりに毎月の明細書が郵便で届きます。最近では、個人情報保護の観点などから、明細をオンラインで確認できるペーパーレスサービスが推奨されています。(article source: ライトハウス) Kazuyoshi Miwa 丸山修 三和一善
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