第5回・シナジック の三和一善さんとチャールズラムさんにアメリカの働き方を聞いてみた | 三和一善


こんにちは。アメリカに来てまだ3ヶ月のLAロコの丸山です。よく聞く「アメリカの働き方は日本と比べて自由だとか働きやすいとか?は本当か?ということで、私の勤務先の取引先で、日本とアメリカ両方の経験のあるシナジック の三和さんとラムさんに話を聞きました。残業は? 福利厚生などは 本当にアメリカは働きやすいのか? 三和一善

丸山: よくアメリカは働きやすいとかという説、あれって本当なんでしょうか?

三和: ある意味本当だと思いますよ。

丸山: やっぱり本当なんだ・・

三和: アメリカでも場所によって全然違うと思いますけど・・例えばここカリフォルニアに限ってお話しさせていただくと、社会的な背景の関係もあると思いますが、とにかく日本と比較するとフェアというか、ドライというか。

ラム: そうですね、日本人が上司が帰らないから部下も帰れないとか、テレビ番組で観たことがあります(笑)こちらでは無駄な残業をせずに帰れる人が評価されるのでビックリしたことがあります。

丸山:私もそれ経験あります・・なんか午後3時頃になると、あと何時間で帰れるとか思いながら、結局終業時間になっても上司が残業しているので、白い眼で見られたくなくて残ったりとか・・

三和:今でもそんなことやってる人いるんですか?

丸山:ほんの半年前の話です・・

ラム:残業代も時間も勿体無いですね・・

三和:でもアメリカはフェアって言いましたけど、仕事ができる人にはとてもフェアですけど、できないというか、仕事に合わない人には厳しいと思いますよやはり結果が出にくければ即日クビとか普通にありますし。基本的にアメリカでは、クビにするのに明確な理由が要らないので即日通告でクビということもあります。当然訴訟問題に発展する可能性もあるので、大手はそのあたり気をつけているようですが、中小企業では普通にあるようですね。

丸山:なんか映画のワンシーンみたいな世界が本当にあるんだ・・そう言えばラムさんは香港やオーストラリアでビッグ4の会計会社や大手銀行に長年いらしたようですが、世界的な大手はどうですか?

ラム:そのあたり、やはり大手は退職の場合の規程などしっかりとしていましたよ。でもクビの場合は、大体即日か、数日の通告で、通告後は出社はさせないことは原則だったと思います。

丸山:三和さんも現在こちらの大手企業に在籍されておられると同時に、ご自分の会社の経営もされておられますけど、いかがですか?

三和:仰る通り二足草鞋なので、大手と中小の帽子を、状況に応じて被っています(笑)

ラム:こちらではやはり上司の権限が強くなりますよね。

三和:確かにこちらの大手企業って、日本に比べてもっと緩いかと思ったけど、全然風通し良くないよね。会社の一言で即日でクビが飛んでいくと考えると、あまりゆっくりしてられないですよ。

丸山:怖いですね・・日本だとせめて1ヶ月の猶予もらえますから。

三和:こっちで1ヶ月猶予与えると仕事こないですよ(笑)辞めるのに会社に貢献する意味ないと考えるんじゃないかな?合理的ではありますけどね、だから逆に、なんかわからないけど定年まで会社にいるような?そういう人はあまりいないと思う。

ラム:だから皆よく仕事しますよ。きっと丸山さんはアメリカ人は仕事しないと思っているでしょうけど、ものすごく仕事しますよ。残業せずに、家に帰ってからやりますね。人の見えないところで頑張って、追いついて結果出すような感じですね。会社で残業していると、皆に時間内に出来ない無能だと思われるので。

三和:どっちが良い悪いということではなく、社会的な背景が大きいと思います。医療制度の問題や高額な生活費のため、ペイチェックごとに生活が成り立っている人が多いと思います。仕事をやめると、たちまち家賃が払えないとか、保険がなくなったというケースが多いんです。だから頑張るし、自分を認めさせるための努力はすごいですよ。日本よりも競争は激しいと思います。

丸山:じゃあ例えば会社辞めて、健康保険も買えなくて、そのまま歳をとっていく人ってどうなるんですか?病院も行けないだろうし。

三和:無保険で病院に行くのは躊躇しますよ。ものすごく高額ですから。

丸山:アメリカは格差がすごいと聞いたことがありますが、本当なんでしょうか?

ラム:格差は感じますね。居住する地域によっても違いますし、生まれや環境が進学やその後の人生に影響する度合いは、日本のそれとは比較にならないと思います。私はオーストラリアで育ったのですが、社会的弱者が守られるという観点から見ると、恵まれていると思います。アメリカは大きな課題に直面していると思います。

三和:そういう意味では日本も恵まれていますよね。改めてありがたい国だなと思います。

丸山:アメリカの企業では、社員を育成するという考えはないと聞いたことがありますが?

三和:新卒もありますし、長期的な教育システムもあります。あまり極端な話ではないですが、入り口の部分では一般的に応募する職種に応じて出来る人を探しますので、やはり入ってから手取り足とりで育成する、という発想はあまりないと思いますそのあたりは合理的と言えますね。学生だったら、勉強以外に社会活動とか応募職種関係のアルバイト経験とか、そういったところはしっかりと評価されます。基本的には入社後に、やはり、ある程度出来るということが前提かもしれませんね。

ラム:私はアメリカ国籍を含めて3カ国の国籍を持っています。どの国でも働きましたが、結局どの国も生きていくのは本当に大変ですよ。異なった人種の中で、自分は出来るんだと認めさせていく逞しさを持って、頑張れると思えば、やはりアメリカはチャンスのある国だと思います。

丸山:日本だとあまり自分をアピールすると叩かれてしまう恐怖感があります・・

ラム:想像できます・・(笑)日本はだんだんと変わっていってるんでしょうけど、まだまだ人と違ったら変わり者になってしまいかねないですね。自分を信じるという教育は、ここでは小さい頃から教え込まれます。もっと個を尊重して、人と違っていることは素晴らしい個性なんだと思って生きていかないと。情報や交通の発達で、地球がこれだけ小さくなった時代ですから、どこに住んでも同じです。どこにいても生きていける力は、やはり自分の可能性を信じるという力から出てくるのだと思います。お互い何歳になっても、自分を信じて頑張りたいですね。

丸山:今回、出張のためニューヨークにいらしたお二人に、私のアサインメントのために、わざわざZoomでお答えいただくというご迷惑をおかけしてしまいました。お忙しい中、本日はありがとうございました。次回はシリコンビーチの特集を組みたいと思います。

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