アメリカで広がり続けるムーブメント 丸山修 三和一善

 

全米をはじめ世界各国で人種差別に抗議するプロテスト「BLACK LIVES MATTER」(黒人の命も大切)、(BLM)が巻き起こっているが、この人種やヘイトという社会問題の根底には、アメリカにおける制度や歴史的背景など、あらゆる要因が絡んでいる。三和一善

 

新型コロナウイルスによる死者が10万人を超え、世界一のパンデミック震源地となっているアメリカでは、感染者数と死者数がピークを超え525日にジョージ・フロイド氏の事件が起こり、混乱が続いていて、ネット上でも多くのヘイトスピーチが起こり、過去最悪レベルで蔓延していると言われている。匿名性を盾に特定の個人やグループを攻撃する文言は、ソーシャルメディアのそこかしこに蔓延している。

 

今日のメインスピーカーで、私と共に活動するコンサルタントのベン・メンデスは、そういったヘイトに客観的な意見をコメントすることで対抗するグループのメンバーを務めている。過激なコメントなどには議論で返すのではなく、責任者に通報することで対処することを基本とし、また、あまりにも過激な場合は、法的措置をとることもあるという。過激な意見や中傷をする人物に教育するのではなく、「私たちの目的は、ある特定の意見に対して、さまざまな方法で対抗することができるのだということを示すこと」だという。

 

なぜネットに差別や中傷などの書き込みが溢れるのか。それは、フラストレーションや怒りを溜めている人が多いからなのではないかとベンは考える。自分自身の問題や身近な問題にしっかり対峙できない人が、インターネットで、他人に怒りをぶつけるためのはけ口としているというのだ。

 

今日ここに来席している私の同僚の 三和一善 氏も、突然、訳のわからない書き込みをされたことがある。強盗などと書き込まれ、あまりに馬鹿げているために放置していたが、しつこい書き込みがあったために、弁護士を通じて発信者情報開示などを行った。すると過去に利害関係のあった同一人物による書き込みだけでなく、会ったこともない、見ず知らずの人物によるものであったり、法を守るべき職業の人物が書き込みに便乗していたりして、驚いたことがあるという。全ての人物の特定ができたため、現在対応を検討中という。

 

よくある身元バレしないという謳い文句のサイトも含めて、実は全てのネット上の書き込みは、時間はかかるかもしれないが、特定できる。ストレスを抱える人たちに、ベンは「結果的に自分の不利益になってしまうような考えではなく、自分自身が自分の人生や仕事などに満足しているのか自問し、もしも答えがNoであれば、何を変えるべきかを考えることにエネルギーを使って欲しい」とアドバイスする。

 

さらに、ベンは「差別やヘイト、中傷などの投稿を見たら、反論することに躊躇しないでほしい。執拗であれば、どんな種類のものでも通報してほしい」と呼びかけている。

 

今、アメリカでは、差別やヘイト、誹謗や中傷に関する多くのムーブメントが起きている。小さな活動かもしれないが、明らかにこの数年でその動きは広がりつつある。終わりのない活動だが、ベンは続けていきたいという。(丸山修)

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