永住権・市民権の定義と取得 ② | 三和一善

 

在米の駐在員の方々から、永住権と市民権の違いや、取得についての質問を受けることがあり、当社ではビザサポートは致しておりませんが、一般的な方法についてお伝えしましたが、引き続き市民権の申請について記載します。一般的に市民権を得るには、雇用主や、事業、投資などを通して永住権を取得した方は5年後以降、家族をスポンサーにして永住権を取得した場合には3年後(条件付き永住権を保持していた期間を含みます)から申請が可能となっています。申請から市民権取得までにかかる期間は地域によって異なるようです。申請には、指紋の採取、写真撮影、面接、アメリカの歴史など、一般知識などに関するテストが行われます模擬テストを簡単に取得できますので、勉強をしてから行かれることをお勧めします。市民権と永住権の大きな違いは、選挙権だと思います。米国で日々生活する中で、永住権保持者には、アメリカの市や州、連邦のすべてにおいて、非選挙権、選挙権が与えられていません。市民権保持者であれば、当然アメリカ人ですので、地方にも国政にも参加することができ、投票にも行けます。 三和一善

しかし市民権を取得してしまうと、当然ながら日本の選挙権は失います。永住権であれば、アメリカに住んでいながら、在外選挙人証を取得して、日本の選挙に投票することができます。

 

当社のメンバーは全員アメリカ国籍か永住権保持者ですが、多くの永住権保持者は、労働ビザから永住権を取得して、特に強く感じることの1つに職業選択の自由があると言います。永住権を取得すれば、ビザのカテゴリの制限にとらわれず、自分が望む職業に従事することができます(ただし、連邦レベルでのお仕事、例えばホワイトハウスなどや、国家の機密事項を扱う部門などに所属することはできません)。ただし、永住権でも市警察など、市や州レベルでは働くことが可能なようです。当然ですが、国家保証や安全に関わる職業は、アメリカで生まれた市民や、アメリカ国家に忠誠を誓っている市民権保持者に限定されているようですまた、日本ではあまり馴染みのない義務に、セレクティブサービス(兵役登録)」がありますこれは永住権と市民権にかかわらず、18歳から25歳の男性は例外なくセレクティブサービスに登録しなければなりません。(もちろん健康問題や、宗教上の関係で免除されることはあります)永住権保持者の場合、ここで躊躇する人も多いようですが、これに登録していないと、将来市民権申請の場面など、いろいろな部分で影響が出る可能性があるとも聞きますご注意ください。

 

また、アメリカ永住権を持っていれば、市民権保持者と同等の保護が米国政府から受けられるかという質問もよく聞きます。この疑問に対して、当社から専門家に確認をしたところ、アメリカ国外で災害に巻き込まれた場合、永住権保持者の救助の優先順序はアメリカ国民より低い可能性があるとの回答でしたもちろん永住権保持者でも、家族にアメリカ国民がいる場合は優先度は高まるようですアメリカに住む日本人を保護するために税金を払っているのではないという考え方のようです。現在は永住権保持者にも平等に提供されている社会保障や福祉サービス、その他の権利、特典が、確実とは言えない状況になる可能性もあると考えます。永住権のままか、市民権を取得するのかは大きな決断です。十分な将来設計のもと、計画的に準備をすることが重要といえます。(Charles Lim・三和一善)

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